SSブログ

最後のヨーロッパ旅行 - 中欧四都物語 (その5) ウィーン1日観光 [欧州鉄道旅行]

翌日はウィーンに1日滞在予定なので、のんびり観光予定です。ハイライトとも言えるシェーンブルン宮殿をすでに見てしまったので、この日はわりと気ままに過ごせる1日です。

この日はまず、トラムに乗ってリングを1周することにしました。昨日地下鉄に乗った際に24時間有効券を買ったのですが、それは地下鉄に限らず、トラムにも乗れる券なので、24時間経つ前に乗ってしまおうというわけです。

ホテル・ブリストルのすぐ前に、トラムの駅Karlsplatzがあるものの、ガイドブックの案内は不十分で今一つどうしたらいいか分かりません。そこで、夫がホテルの風格あるドアマンに聞いて、教えてもらいました。それによると、Karlsplatzで特定の番号のトラムに乗り、Schwedenplatzで乗り換え、また特定の番号のトラムに乗ればここに戻って来られるとのこと。今となっては番号を覚えていないのが残念ですが、トライしてみました。

その待っている番号のトラムはなかなか来ませんでしたが、来てみたら最新型のようで、停まる駅名などが車内の電光掲示版に案内されていました。これは助かりました。というのは、この後乗り換えたトラムは古くて、全く案内がなかったのです。

さて乗ったトラムは西側に進み、右に王宮、左に美術史博物館、自然史博物館と壮麗な建物の間を進みます。さらに行くと、左手に国会議事堂、右手にブルク劇場、その向かい左手には市庁舎、さらに行くとまた左手にウィーン大学と重厚な建物の連続に目を奪われます。建築物の壮麗さや洗練度などは、やはり素晴らしいです。しばらく行くと左手にドナウ運河が見え、オフィス街のような高層建築も見えたりしてきます。そしてもう乗り換えのSchwedenplatzに到着。ここで降りたら、レトロな観光用デザインのトラムが停まっていて、ウィーンにもやはり(リスボンのような)観光用トラムがあるようです。いつ出発するのか、とかそういう情報がなく、また頑張って入手する気力が欠けていたので、そのまま乗換予定のトラムを待ちます。乗り換えた後は、左手に市立公園を眺め、この近辺は有名な高級チェーンホテルが並び立っていて、何があるか確認したりしていると、あっという間に1周して戻ってきてしまいました。

結局あまりに短かったので、もう1周してしまいました(シンガポールのセントーサ島でも似たようなことをしたっけ・・・)。しかし、一度もチケットを確認されなかったし、どこでどう見せるのかも分かりませんでした。。。

リングを2周した後は、陰のハイライト、美術史博物館に向かいました。陰のハイライト、というのは、ウィーンのもう一つの目的フェルメールの「絵画芸術」を見るというもので、それがこの美術史博物館にあるのです。フロアマップを入口で入手して、真っ先にフェルメールのあるはずの部屋に行くと、その絵はありませんでした。なんだ、どこかに貸し出されているのかな、と諦めてそこから何部屋か歩いたところに、突然、その探していた絵がありました。あぁ、見逃さなくてよかった。とりあえず、じっくり眺めてから、フロアマップのいい加減さにあきれてしまいました。オーストリアでもこんななのかしら。マップのとおりにある絵もあれば、そうでないのもあり、とりあえず一通り巡って、デューラーやブリューゲル、ベラスケスなど貴重な絵のほとんどは見れたと思うのですが。案内係によれば、今絵の配置を変えている最中で、マップはまだそれが反映されていないとのこと。在庫がいっぱいあるから仕方がないんだ、と開き直られてしまいました。こういうところは、オーストリアでも西洋人的、、、とがっかりしてしまいました。

さて、一通り鑑賞した後は、美術館の真ん中にある素晴らしいカフェでお昼としました。なんだか、カフェの内装、テーブル、床の石、流れる音楽、何をとっても優雅の一言に尽きます。しばし、ここでのんびりして、現実から逃避していたい、そんな気分になりました。

お昼の後は、道を渡って反対側のホーフブルク宮へ。ここでは、銀食器・磁器等のコレクションとシシィに関する展示を、いつにない熱心さで見学しました。音声ガイドの案内もすべて聞いてしまうほど。それでも時々日本のことを思い出して、集中力が欠けてしまうのですが。シシィことエリーザベトのことは今回の旅行で初めて知ったという教養のなさですが、なかなか興味深い人生、悲劇なのですが、を知ることが出来ました。この王宮のシシィの部屋には、美容に凝った彼女のトレーニング道具や美容セットなど、女性にはとても愉快な展示までありました。

この後王宮のカフェで再び一休み。結構熱心に見たため、足が棒のよう。王宮の他の展示も興味はあったのですが、結局場所もよく分からず、人に聞く気力は相当欠けていたため、王宮見学はここまでにしました。

この後はゆっくりとリング沿いを歩いて、まず楽友教会の外観を見学。この年は、ニューイヤーコンサートをBBCでお昼時に見るという貴重な体験をしました。いつも東京では夜しか見れないですからね。そういえば、ここ数年、このニューイヤーコンサートの抽選にウェブで申し込みをしているのですが、「外れました」のメールを、ここウィーンで受け取ったのでした。いつか当たって再びウィーンを訪れたい、その時は、今みたいな憂いなく、それにホテルはインペリアルがいいかなぁ、と思いを馳せるのでした。

再びリング沿いに戻り、市民公園までてくてく。ヨハン・シュトラウス像を見学した後は、シュテファン寺院に向かいます。シュテファン寺院の屋根を見ると、ブダペストのマーチャーシュ教会の屋根の模様と似ています。お互い文化が影響し合っているのだなぁ、とこんなところで実感しました。夫は教会の上に登ろうと言いましたが、もう私はくたびれ果てていて、拒否。ケルントナー通りをゆっくり歩いてホテルに戻ったのでした。

この日、結局私たちは帰国のフライトを日本航空に変更し、予定より早く帰ることにしました。原発事故が好転していなかったので。ロンドンに電話して、最後の引越荷物の集荷予定を変更してもらい、e-ticketをビジネス・センターで印刷したり、とちょっとバタバタ。後から、結局必要なかったことが分かりますが、とても不安を抱えたまま毎日を過ごせないと思い、この時点では致し方ない決断だったと思っています。日本航空なら、何があっても日本には飛ぶだろうし。

これらを済ませてしまうと少し気が楽になり、再びホテルのレストラン「コルソ」に行き、前の晩とほぼ同じ料理にワインを楽しみました。ここのシュニッチェルは本当においしいです。それに昨日も書いたけど、サービス係がとても感じがいい。一流のホテルのサービスの距離感が、とても素晴らしいと思いました。

そんなこんなでこれで落ち着いて眠れると思ったのですが、この日の晩は猛烈な風の音でなかなか寝付けず、寝付いてもまた目が覚めてしまうといった状態でした。そのうち、この嵐のせいで列車の運行に支障をきたして、予定通り旅行が続けられなくなったらどう対処したらいいだろうか、などと考えだしたら、ますます覚醒してしまい、とてもつらい夜でした。。。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。